拡張によって鳥カードの分布は変化したのか?
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この記事で分かること
- 拡張ごとに、カードの特徴は違うのか
- 拡張を足すと、ゲーム全体はどう変わるのか
- どの拡張から買うのがよいのか
1.拡張を足すと、カードは強くなるのか
ウイングスパンには4つの拡張があります。欧州の翼、大洋の翼、東洋の翼、中南米の翼。それぞれ新しい鳥が加わり、新しい仕組みも入ります。
拡張を買うと、当然カードの選択肢は増えます。では、カード1枚あたりの性能は上がっているのでしょうか。
後から出たカードのほうが強い、というのはよくある話です。ウイングスパンでもそうなっているのか、確かめてみました。
2.5セット557枚を比べる
使うのは、カード検索サイト Wingsearch が公開している鳥カードのデータです。
navarog/wingsearch - GitHubWingspan のカード検索サイト Wingsearch のソース。全カードのデータがJSONで公開されています(GPL v3)。github.comgithub.com※ 記事内で説明した集計をもとに作成した図です。
3.セットごとの性能
まず、それぞれのセット単体で平均を出します。
平均得点
カード1枚あたり
平均コスト
1枚あたりに必要な餌
※ 記事内で説明した集計をもとに作成した図です。単位が違うため、グラフごとに目盛りを取っています。
どの拡張も、拡張なしより効率が低くなっています。
1コストあたりの得点は、拡張なしの2.04点が最高。拡張は1.71〜1.92点で、拡張なしを超えたものはひとつもありません。
最も低いのが欧州の翼の1.71点でした。平均コストが2.15と高いのに、平均得点は3.67点と控えめです。同じ餌を払っても、拡張なしより取れる点が少ない計算になります。
拡張なしの状態にいちばん近いのは東洋の翼の1.92点。平均コスト1.97は拡張なしの1.93に近く、素直な性能のカードが多いセットです。
カードは強くなっていない
発売順に並べると、後から出たセットほど強い、という傾向は見られませんでした。
※ 記事内で説明した集計をもとに作成した図です。
拡張なしから欧州で大きく落ち、そこから東洋まで少し戻り、中南米でまた下がります。上がったり下がったりで、一方向には動いていません。
少なくともカードの数値の上では、後発が有利になるような作り方はされていない、と言えます。
4.足していくと、全体はどうなるか
次に、拡張を順に足していったときの全体の平均を見ます。実際に遊ぶときは、持っている拡張をすべて混ぜて使うためです。
平均得点
カード1枚あたり
1コストあたり
得点 ÷ 餌コスト
※ 記事内で説明した集計をもとに作成した図です。並べたグラフで目盛りを揃えています。
拡張を入れるほど、1枚あたりの得点はゆるやかに下がります。
2.04点から1.87点へ、8%の低下です。大きな変化ではありませんが、方向は一貫しています。最初の欧州の翼を入れた時点で2.04→1.93と最も大きく動き、そこからはほぼ横ばいでした。
つまり拡張を入れると、同じ餌の量で取れる点はわずかに減ります。そのぶん能力の幅が広がり、選択肢が増えるという交換になっています。
5.拡張ごとの個性
得点以外の要素も見ておきます。
平均卵上限
1枚に置ける卵の数
捕食持ちの割合
群れ持ちの割合
※ 記事内で説明した集計をもとに作成した図です。単位が違うため、グラフごとに目盛りを取っています。
卵の上限も、捕食や群れの割合も、セット間でほとんど差がありません。どの拡張を入れても、この3つの比率は保たれます。
つまり拡張が変えているのは、能力の中身と新しい仕組みのほうであって、基本的な骨格は動かしていない、ということになります。
6.🔍 ちなみに、どうやって調べた?
分析方法をくわしく見る
使用したデータ
カード検索サイト Wingsearch のソースに含まれる鳥カードのデータ(GPL v3)です。2026年8月時点のもので、プロモを除く本体5セット557枚を対象にしました。
分析上の注意点
- 比べたのは鳥カードの数値だけで、拡張ごとの新しい仕組み(大洋の翼の蜜、東洋の翼のデュエットマップなど)は評価に入れていない
- カードの能力の強さも数値にしていない。効率が低い=弱い拡張とは限らない
- 拡張の価値は、新しい遊び方が増えることにもある。この集計はその部分を測れていない
- 1コストあたりの得点は、餌コスト0の7枚を除いて計算している
7.まとめ
- 4つの拡張はいずれも、拡張なしより1コストあたりの得点が低い
- 最も高いのは東洋の翼の1.92点、最も低いのは欧州の翼の1.71点
- 発売順に強くなる傾向はなく、上下している
- 拡張を足すほど全体の効率は下がる(2.04点 → 1.87点)
- 卵の上限・捕食・群れの比率は、どのセットでもほぼ同じ
8.次に調べたいこと
- 拡張ごとに、能力の傾向はどう違うのか
- 新しい仕組み(蜜・デュエットマップ)は、得点にどう影響するのか
- 拡張を入れると、1ゲームの合計点は変わるのか
後から出たカードほど強い、ということにはなっていませんでした。
むしろ拡張はどれも拡張なしより控えめで、卵や捕食の比率まで揃えられています。増えているのは強さではなく、選択肢のほうでした。
よくある質問
- ウイングスパンの拡張はどれから買うのがおすすめですか?
- カードの特徴だけで見ると、東洋の翼が最も拡張なしの状態に近い水準です(1コストあたり1.92点、拡張なしは2.04点)。逆に欧州の翼は1.71点と最も低く、得点よりも能力の個性で差をつける設計になっています。ただしこれはカードの数値だけの比較で、拡張ごとの新しい仕組みは評価に入れていません。
- 拡張を入れるとゲームは難しくなりますか?
- カードの平均得点は下がります。拡張なしの場合なら3.94点ですが、すべての拡張を入れると3.80点になり、1コストあたりの得点も2.04点から1.87点へ8%下がります。同じ餌の量で取れる点が減るぶん、得点の伸びはゆるやかになります。
- ウイングスパンの拡張は何種類ありますか?
- 欧州の翼(81枚)、大洋の翼(95枚)、東洋の翼(90枚)、中南米の翼(111枚)の4種類です。拡張なしの180枚と合わせると557枚になります。

